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住宅性能について

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標準住宅性能:断熱等級6+耐震等級3+許容応力度計算

住宅性能は、単に数値の高さを競うものではありません。低すぎれば日々の暮らしにストレスが残りますが、高すぎれば「快適さ」と引き換えに建築コストが大きくなりすぎます。例えば断熱性能が不足している家では、冬に暖房をつけていても廊下や脱衣所に出た瞬間に寒さを感じたり、夏には2階の寝室だけが暑くて寝苦しくなったりします。こうした小さな不快は、毎日の積み重ねで大きなストレスになっていきます。

・日々の暮らしの中で感じる快適さ
・将来にわたる安心
・無理のないコスト

この3つがバランスよく成立していることが、良い住まいの条件だと考えて「性能を上げること」を目的にするのではなく、「暮らしにとって最適な水準を設計する」という考え方で上記の住宅性能をまずはお勧めしています。

断熱性能について|等級6を基準とする理由

断熱性能は、家の中の温度環境を安定させるためのものです。そしてその違いは、数字ではなく日常の中で体感として現れます。
等級4程度の住宅では、部屋ごとの温度差が大きく、リビングは暖かくても廊下や水まわりは寒いという状態が当たり前に起こります。家の中で場所によって過ごしやすさが変わるため、無意識のうちに我慢を強いられる場面が増えていきます。
等級5になると、リビングの快適性は向上し、多くの時間を過ごす空間では不満が減ります。ただし、廊下や脱衣所との温度差はまだ残り、冷暖房も「しっかり効かせる」ことを前提とした使い方になります。室温が10度程度まで下がることがあり、浴室やトイレでの寒さで体調を崩す懸念も残り、ふとした瞬間に不快を感じる余地が残る水準です。
等級6になると、こうした温度差が大きく緩和されます。家全体の温度が安定し、特定の部屋だけを強く冷暖房する必要がなくなります。朝起きたときや部屋を移動したときの違和感が少なくなり、「家のどこにいても同じように過ごせる」と感じられる状態に近づきます。冬でも室温が13℃を下回りにくく、外気の影響を受けにくい「魔法瓶」のような快適性で省エネ性も高く、断熱性能が暮らしの質を底上げしていると実感できる水準です。
さらに上の等級7になると、断熱性能自体はより高くなりますが、等級6との体感差は限定的になるケースが多く見られます。一方で、断熱材の厚みや高性能サッシの採用などによってコストは大きく上がります。そのため、得られる効果に対してコストの増加が上回りやすく、コストパフォーマンスの観点ではバランスが崩れやすい領域といえます。
こうした理由から、私たちは「快適性がしっかり変わるライン」でありながら「過剰なコストにならない」等級6を基準としています。
また、日射取得や日射遮蔽、通風といったパッシブ設計と組み合わせることで、エアコンに頼りすぎない快適な環境をつくることができます。断熱性能は、その設計を成立させるための土台と捉えています。

耐震性能について|等級3+許容応力度計算を標準とする理由

耐震性能は、地震が起きたときにどれだけ被害を抑えられるかを表す数値です。
耐震等級1は建築基準法で定められた最低限の基準で、「倒壊しないこと」を目的としています。命を守るという意味では重要ですが、地震後の生活までを配慮はしていないのが現状です。先般の熊本地震のような繰り返し地震に耐えれる建物ということは想定していません。
等級2になると、等級1の約1.25倍の強度となり、学校や病院などにも採用される水準です。安全性は確実に向上しますが、大地震後の住み続けやすさという観点では、まだ余裕を持たせたいと考えるレベルです。
等級3は現行制度の中で最も高い等級で、等級1の約1.5倍の強度を持ちます。消防署や警察署など、防災拠点となる建物と同等の水準であり、大地震の後も被害を最小限に抑え、住み続けられる可能性を高めることができます。
ただし、私たちは等級の数値だけで安全性を判断するべきではないと考えています。重要なのは、その強度がどのように担保されているかです。そのため、全棟で許容応力度計算を行い、柱や梁など一つひとつの部材にかかる力を検証しながら、バランスの取れた構造を設計しています。こうすることで、開放的な空間や大きな開口部を持つ設計であっても、無理のない形で耐震性を確保することができます。結果としてコストも抑えることができます。

下図表は熊本地震での被害状況を示したものです。繰り返し地震被害のイメージの参考にしてみてください

倒壊

倒壊

耐震等級3 0%
耐震等級1 2%

倒壊

全壊

耐震等級3 0%
耐震等級1 4%

倒壊

半壊

耐震等級3 13%
耐震等級1 33%

倒壊

無被害

耐震等級3 87%
耐震等級1 61%